WX02とW03の比較

※2016年12月にNEC製の最新機種「WX03」が発売されました。最新機種のWX03とW03の比較はこちら

WiMAXの2年契約をするなら最新機種のWX02(NEC製)またはW03(ファーウェイ製)がおすすめです。WiMAX2+の場合、契約途中で機種変更ができませんのでなるべく新しい機種を選ぶのがおすすめです。(ちなみに機種変更をする場合は一旦解約して、再契約する必要があります)。

そこでこの最新型の2機種の比較表と選び方のポイントを作成しました。

WX02とW03の比較表

WX02(NEC) W03(ファーウェイ)
画像
メーカー NECプラットフォームズ ファーウェイ・ジャパン
利用出来る回線 WiMAX 2+ WiMAX 2+
WiMAX au 4G LTE
通信モード ハイスピードモード ハイスピードモード
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)
下り最大通信速度 220Mbps 220Mbps
(LTE併用で370Mbps)
通信方式 4×4 MINO
(都市部で有利)
CA(キャリアアグリゲーション)
(郊外・田舎で有利)
無線LAN規格 IEEE 802.11 a/b/g/n/ac IEEE 802.11 a/b/g/n/ac
Bluetooth ◯(Bluetooth ) ×
Wi-Fi連続通信時間 約7.3時間(ハイパフォーマンスモード)
約8.1時間(バランスモード)
約10.0時間(エコモード)
約9.5時間(ハイパフォーマンス設定)
約10.2時間(ノーマル設定)
約12.2時間(バッテリーセーブ設定)
Bluetooth連続通信時間 約9.0時間(ハイパフォーマンスモード)
約10.5時間(バランスモード)
約12.0時間(エコモード)
-
連続待受時間 休止状態:約400/650時間(リモート:有/無)
ウェイティング:約35時間
休止状態:約1040時間
クイックアクセスモード設定時:約45時間
最大接続台数 Wi-Fi : 10台 Wi-Fi : 10台
Bluetooth : 3台 Bluetooth : 不可
USB : 1台 USB : 1台
有線LAN接続 ◯(クレードル背面に有) ◯(クレードル背面に有)
バッテリー容量 2500mAh 3000mAh
バッテリー交換
サイズ(幅×奥行×高さ) 約110×66×9.3mm 約120×62×11.4mm
重量 約95g 約127g
パールホワイト、マットブラック、マゼンダ オレンジ、ホワイト
メリット
  • 4×4 MINO方式は高い建物がある市街地の方が反射した電波を利用できるためで実力を発揮しやすい。このため駅周辺や繁華街に強い。
  • 薄くて軽いため持ち運びしやすい。
  • 万が一のバッテリー不調の際、交換が可能。
  • CA方式は電波を束ねて利用するため混雑の少ない地域・時間帯で特にスピードが出やすい。
  • au 4G LTE回線を使用できるためWiMAX圏外でも使用できる(ただし月額1,000円必要で7GB制限あり)。
  • au 4G LTE回線を併用すると最大で370Mbpsの高速通信が可能(ただし地域が限定的な上、別途月額1,000円が必要で7GB制限あり)
デメリット 4×4 MINOの特性上、建物の少ない郊外や田舎ではスピードが出にくい。 バッテリー交換ができない。重い。
220Mbpsに対応していない地域 「4×4 MINO」および「CA」はいづれもまだ対応していない地域があります。対応地域は拡大しており、いづれ対応すると思いますが、それまでの間、非対応の地域では最大通信速度は従来の110Mbpsになります。
4×4 MINO最大220Mbpsにまだ対応しておらず最大110Mbpsの地域(PDF) CA最大220Mbpsにまだ対応しておらず最大110Mbpsの地域(PDF)
WX02(NEC) W02(ファーウェイ)

通信速度の比較

以前にW02とWX02の通信速度を比較しましたが、今回も前回と同様に「駅のホーム」「図書館」「大学生協の食堂」「自宅アパート」の4ヶ所で実際の通信速度の測定と比較をしてみました。測定の条件は下記の通りです(こちらも前回と同様)。

  • アンテナ表示がMAXの場所で測定を行う
  • スピード測定アプリは「Speedtest.net by Ookla」(PCはwebサイト、スマホはアプリ)
  • スマホはアンドロイド、PCはWindows10
  • 通信はWi-Fi(念のためWifi Analyzerで電波干渉をチェック)
  • プロバイダはUQ WiMAX
  • 電池残量は十分にある状態で測定
  • 測定する端末のみ電源を入れる(余計な干渉を防ぐため測定しない機種の電源を落とす)
  • それぞれ5回測定し、もっと速い結果と遅い結果を除いた真ん中の3つの結果を平均する

駅のホーム

前回と同様に阪急梅田駅のホームで測定しました。この駅は日本で3番目に大きな私鉄駅なので、いつも賑やかです。
測定したのは日曜日の午前4時くらいです。お出かけや買い物帰りの人が多くいました。測定はホームにあるベンチの上に座って行いました。

梅田駅のホーム

梅田駅のホーム

カバンの上で測定

ベンチに座り、膝の上に乗せたカバンの上に置いて測定しました。

W03 WX02
13.99Mbps 15.81Mbps

平均してWX02の方が若干速いという結果になりました。ただ、差は2Mbps以下なので、実際の使用にあたってはほとんど差は感じないでしょう。
こういった都市の中心部では4×4 MINO方式のWX02の方が適しているのかもしれません。

大学生協の食堂

WiMAXは大学生ユーザーも多いと思うので、前回と同じ大学生協の食堂で測定してみました。

大学生協の食堂

テーブルの上に端末を置いて測定

とある大学の生協食堂で昼食を食べた後に測定してみました。この食堂は3階建てビルの1Fにあります。周りには高いビルが建っています。オフィス街のようなイメージです。時間は13時30分くらいでした。ランチのピークは過ぎていましたが、テーブルはほぼ埋まっている状況でした。なるべく窓側の席に座ってスマホで測定しました。

W03 WX02
31.38Mbps 28.41Mbps

平均してW03の方が若干速いという結果になりました。ただ、差は3Mbps程度なので、ほとんど違いはないと言ってもいいでしょう。

図書館

私(管理人)は図書館で調べ物をすることがあるので、たまに行きます。その図書館にはPCの使用ができる部屋があるので、ノートPCで測定してみました。

図書館で測定

図書館はノートPCで測定

測定したのは土曜日の午前10時くらいです。席は30席くらいあるのですが、3分の2くらいは埋まっている状況です。窓際の席が空いていなかったので、ほぼ部屋の中心に座りました。電波状況はアンテナ表示がMAXでした。図書館は大きな道路沿いにあって、周りにはやや高めのマンションが建っています。

W03 WX02
16.67Mbps 19.04Mbps

平均してWX02の方が若干速いという結果になりました。ただ、差は2.5Mbps程度なので、実際の使用にあたってはほとんど差は感じないでしょう。
※他の2ヶ所については順次アップしていきます。

自宅

管理人の自宅は2階建てアパートの2階で、戸建てが多い住宅街にあります。周りに高い建物はありません。WiMAX 2+の電波状態は良くて、窓際だけでなく、窓から1番遠い場所でもよく受信します。
窓際の椅子の上に端末を置いて、ノートPCで測定しました。

自宅での測定

窓際に丸椅子を置き、その上に端末を置いて測定しました。

測定したのは日曜日の午前10時くらいです。

W03 WX02
15.17Mbps 16.16Mbps

若干ですがWX02の方が速いという結果になりました。しかし、差は1Mbps程度なので、誤差に近いかもしれません。
前回のW02とWX02の測定では、30Mbps程度出たのですが、今回は半分くらいになりました。
前回は「測定時間が夕方」で「クレードル使った有線接続」で今回と少し条件が異なっていました。このあたりが違いにつながったのかもしれません(WiMAXに限らずインターネット回線はベストエフォートなので混み具合によって通信速度は上下します)

スピードテストのまとめ

4回のスピードテスト(ダウンロード)をまとめると次のようになりました。

W03 WX02
駅のホーム 13.99Mbps 15.81Mbps
大学の生協食堂 31.38Mbps 28.41Mbps
図書館のPC室 16.67Mbps 19.04Mbps
自宅 15.17Mbps 16.16Mbps

今回のスピードテスト(ダウンロード)は4ヶ所で行いました。測定場所によって速度が異なりますが、2機種の違いは少なく、実際の使用においてはほとんど感じないレベルだと思います。
アップロード速度については、ダウンロードが速いとアップロードも速くなりました。W03とWX02との違いは数Mbpsで気になるような差はありませんでした。
また、PINGの応答時間については50~60ms程度で、両者の違いはほとんどありませんでした。

W03とWX02は通信方式が「キャリアアグリゲーション」と「4×4 MINO」で異なりますが、実際の使用においてはほとんど差がなく、この点はあまり考慮しなくてもよいのではと思います。
(スピード測定は通信環境によって異なるので、こちらのデータはひとつの参考としてご覧ください)

どちらを選べばよいのか

WX02とW03はの主な違いは、「利用できる回線」「通信方式」「バッテリーの持ち時間」の3つです。

ですので、端末を選ぶ際はこの3点を中心に検討するといいでしょう。

ポイントは下記の3つです。

【1】au LTE回線を使いたいのならW03

WiMAX圏外の郊外や山間部などで使う予定がある方はau LTEに対応したW03がおすすめです。たとえば管理人の場合、かつて帰省先の実家がWiMAX圏外だった時、au LTEが使える端末を使っていて重宝しました。(ただし、au LTEの場合、追加料金が約1,000円/月かかるのと、通信容量が7GBまでとなります)

【2】多少重くてもバッテリーを長く使いたいならW03、コンパクトで持ち運び易い方がいいならWX02

W03の方がバッテリー容量が大きいので長く使えます。持ち時間を優先するならW03がおすすめです。反面W03は分厚くて重くなります。軽くてかさばらない方がいい場合はWX02がおすすめです。

【3】田舎で使うならW03、都会ならWX02

4×4 MINO方式はビルなどの高い建物に反射した電波を利用し、速度を高めています。このため高い建物が多い都市部で速い傾向があります。一方、CA方式は混雑が少ない田舎で有利と言われています。

都会で使うなら4×4方式のWX02、田舎で使うならCA方式のW03がよいでしょう。ただし、これは電波状況によって異なります。あくまで傾向ですので、参考程度にしてください。

ちなみにW03は「通信速度が370Mbps」と高速通信をアピールしていますが、使用できる地域がかなり限定されている点、LTEを併用するため月額1,000円の追加料金が必要な点、7GBの通信容量制限がある点を考えると、あまり使う機会はないと思います。現状では「お飾り」的な機能なので、選択の際に考慮する必要はないでしょう。

赤い字で書いた上記の3つのポイントのうち、重要度の高いポイントに当てはまる機種を選べばよいでしょう。

機種が決まったら次はプロバイダの選定が必要です。プロバイダ選びに役立つ比較表を作成しているので、参考にしてみてください。

プロバイダの比較表はこちら

【参考】
W03の一世代前の「W02」を「WX02」と詳しく比較したページがあります。スピード測定などもしていますので、機種選びの参考になるかと思います。
「W03」の旧機種「W02」と「WX02」を実際に使用して比較した記事

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公開日:
最終更新日:2016/12/02